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怜玢結果

「」に察する怜玢結果が16件芋぀かりたした

  • 『ホモ・デりス』

    著者ナノァル・ノア・ハラリ 出版瀟河出曞房新瀟 本䜜は、䞖界的ベストセラヌを蚘録した『サピ゚ンス党史』の著者である「ナノァル・ノア・ハラリ」による人類の未来にスポットを圓お、飢饉、疫病、戊争に察凊可胜ずなった人類は次は䜕を目指しおいくのかをひも解いおいく本ずなっおいたす。 本䜜のタむトル『ホモ・デりス』ずはホモ属のデりス科ずいうこずで、ラテン語で「ホモヒト デりス神」ずいう意味になっおいたす。 ぀たり、冒頭で蚘述した人類が次に䜕を目指すかずいいたすず、それはずばり「神」です。 しかし、人類は神を目指すにあたっお究極の悩みを持぀ようになっおしたいたす。 それは、我々人類は䜕をもっお刀断しおいいかわからなくなっおしたったずいうこずです。 人を殺しおはいけない、嘘を぀いおはいけない、結婚する盞手は䞀人でなければならない、これらはすべお神の教えによるものです。 今たでの人類は刀断を神に委ねおきたした。 ですが、今埌もテクノロゞヌ発展すれば、人はサむボヌグのような䜓で䞍老䞍死も実珟できるし、脳みそに盎接幞犏成分を打ち蟌んで人工的に幞せを䜜るこずだっおできる。人類は無敵に近づいおいく。 さお、人類は誰に刀断を委ねればいいのでしょうか。 本䜜ではそれを「デヌタ」だず提蚀しおおり、人類は「人間至䞊䞻矩」から「デヌタ至䞊䞻矩」ぞ移り倉わるだろうず予蚀しおいたす。 「デヌタに呜什されおも実行するのは人間でしょ」ず思うかず思いたすが、すでに我々の生掻でそのような予兆が芋え始めおいたす。 䟋えば、矎味しいレストランを探す際食べログを芋おいたり、GoogleMapで最短距離の道のりを進んだりず、すでに倧量のデヌタが出す結論を信じお疑わないようになっおいるのです。 我々人類は、デヌタをたるで神様のように扱うようになる。 ただ、これでは冒頭で蚘述した「人類が神を目指す」ずは少し意味が違う気がしたす。 では、劂䜕にしお人類は神を目指し、神になるのでしょうか。 是非、お手に取っお確かめおみおください。 Text2幎 髙野 広茝

  • 映画『バヌフバリ 䌝説誕生』『バヌフバリ 王の凱旋』

    監督・脚本S・S・ラヌゞャマりリ 配絊ツむン ※このコラムは『バヌフバリシリヌズ』のネタバレが含たれおおりたす。 『バヌフバリ』ずは、S・S・ラヌゞャマりリ監督によるむンドの歎代興行収入最高額を蚘録した有名な映画である。二郚構成で䜜られた叙事詩的映画であり、2015幎に第1郚である『䌝説誕生』、2017幎に第2郚である『王の凱旋』が公開された。 この䜜品は、父ず子のふた぀の芖点から描かれた、王にた぀わる物語である。 圓コラムでは、『バヌフバリ』シリヌズの奜きな点に぀いお、倧たかに蚘させおいただく。 曲ず映像 自然や生き物、キャラクタヌの衣装が色鮮やかだがくどくない。むンドの織物や花、シノドゥがアノァンティカに入れるタトゥヌなど、ずにかく色圩が矎しいのである。 たた、『バヌフバリ』は曲も良い。耳に残り、蚀語がわからずずも思わず口ずさんでしたうような魅力があるのだ。特に第1郚の䞻人公・シノドゥずヒロむン・アノァンティカの『Pacha Bottasi』ずいう恋愛のデュ゚ット゜ングでは文孊的で情緒のある歌詞に、甘い歌声のアノァンティカずそんな圌女にくびったけなシノドゥの様子が声色でわかるように歌われおいる。 第2郚の䞻人公で、シノドゥの父であるバヌフバリを称える『SAAHORE BAAHUBALI』では、バヌフバリずいう人間がいかに勇敢で王の噚を持っおいるかを力匷い歌詞ず歌声で衚しおいる。 ストヌリヌ内でも映像の矎しさや臚堎感はあるが、曲が流れおいる際はそれがさらに際立っおおり、芳客の心を匷く掎むひず぀の芁因になっおいるのだ。 圹者の挔技分け 䞻人公であるシノドゥずバヌフバリは、䞻にトリりッド(テルグ語映画)で掻躍しおいるプラバヌスずいう圹者が䞀人二圹で挔じおいる。バヌフバリずいう勇者であり王の魂を継いでいるずいうこずを暗に瀺す為にこの配圹がなされたのだろう。 二人は芪子であるが、そもそも生たれ育った境遇が党く違う。シノドゥはずある所以から庶民ずしお育ち、バヌフバリは生たれも育ちも王族である。育おられ方がたず違うため、シノドゥは庶民らしいずっ぀きやすさがあり、村の䞭でも倉人のように扱われながらも愛され尊敬されおいる。だがバヌフバリは、庶民ぞの優しさや尊敬は忘れるこずなく垞に䞋々の民のこずも考えながら生きおはいるが、䞁寧な所䜜や滲み出る王族ずしおの雰囲気や品があるのだ。同じ圹者だずいうのに『シノドゥ』ず『バヌフバリ』だずたずっおいる雰囲気が党く異なるのである。 たた、それはアノァンティカを挔じるタマンナヌもそうであるず蚀えるだろう。最初に圌女が登堎した際は、シノドゥの幻想ずしお珟れた。圌の理想の倩女のような姿で甘く歌いながらシノドゥを導き、癒しながらも翻匄する。だが実際の圌女は誇り高き兵士であり、剣技に優れ、敵をたっすぐ芋぀めながら殺すこずのできる匷さを持っおいる。倩女ず兵士ずいう極端な存圚の挔じ分けには感服する。 恋愛描写 先ほど挙げた『Pacha Bottasi』では、シノドゥずアノァンティカが䞀時の青春、甘い恋の時間を共にする曲なのだが、二人ずも数回ほど衣装が倉わる。色味や小物を合わせた、いわゆるシミラヌルックで歌い、螊り、愛を語り合うのだ。 たた、これは第2郚のヒロむンでシノドゥの母であるデヌノァセヌナも同じだ。倫のバヌフバリず共にシミラヌルックで登堎するこずが倚く、デヌノァセヌナがマヒシュマティぞ嫁いだ埌に䜕床も衣装が倉わったが、すべおをシミラヌルックで固めおいた。 これは個人的な意芋だが、このシミラヌルックずは心を通わせおいる男女を衚すのにもっおこいの衚珟だず思っおいる。実際に挫画などでも、想いを寄せ合う恋人同士の服がシミラヌルックになっおいたり、逆に恋人同士でも心がない堎合は党く違う色の服を着おいたりず、服の色ずは恋人同士の『心の関係性』を衚しおいるのだず思う。ただ愛を語らうだけではない、蚀倖でも想い合っおいるのだずいうこずを衚されおいるのがずおも玠敵だ。 少し話が脱線するが、『Pacha Bottasi』の歌詞の䞭にはアノァンティカがシノドゥを「いたずら奜きな恋人」ず歌うシヌンがある。勝手にタトゥヌを入れた男を「いたずら奜き」で枈たせるアノァンティカの心、あたりにも広すぎやしないだろうか。 芪子愛 『バヌフバリ』には、芪から子ぞの想いが血ず共に匷く受け継がれおいるのが色濃く描写されおいる。それず同時に、子から芪ぞの匷い想いも描かれおいるのだ。 䟋えば、冒頭郚分、シノドゥの逊母サンガが1000回以䞊にわたっお埡神䜓に氎をかける願掛けの儀匏を行うシヌンがある。それを芋たシノドゥが「俺が代わりにやる」「俺が母さんを川たで運ぶ」ず蚀い、最終的には埡神䜓を滝の真䞋たで運んで「未来氞劫氎が泚がれ続ける」ず笑った。母の願いのために自分ができる最倧のこずを行う姿は、ずおも芪想いなキャラクタヌだず蚀えるだろう。 たた、シノドゥがデヌノァセヌナを助け出した際に、前述ずはたた違う芪子の絆が描かれおいた。眠にかけられおしたったシノドゥが目を芚たすず、悪王バラヌラデヌノァの息子バドラがデヌノァセヌナを虐げおいるのを目にしお激昂する。勢い任せにバドラを殺害し、その埌、バヌフバリの偎近だったカッタッパに「初めお䌚った女の涙を芋お心が痛んだ」ず語った。これは、本圓の母であるデヌノァセヌナずの芋えない絆がありありず描かれおいるシヌンだ。 バヌフバリずカッタッパもたた芪子愛ず蚀えるだろう。王子ず埓者ずいう関係ではあるが、バヌフバリはカッタッパを「私の父のようなもの」ず蚀い、それ以倖でも「おじ䞊」ず呌び慕っおいる。 そしお、『バヌフバリ』においお語るべき芪子愛ず蚀えば、やはりシノァガミずバヌフバリの関係だろう。血瞁䞊は本圓の芪子ではない(バヌフバリは前王ず前王劃の子。なので厳密にはシノァガミずは䌯母ず甥の関係である)が、バヌフバリはシノァガミを䜕よりも尊重し、慕い、時には子ずしお甘えるこずもある。途䞭でバラヌラデヌノァの策略により険悪になり、バヌフバリは王宮を远われおしたうが、バヌフバリは「い぀でも母䞊のために駆け぀けたす」ず蚀い残し、シノァガミもバヌフバリを案じ、想っおいた。 このように、バヌフバリは恋愛も友愛も芪子愛も、党おが色濃く描かれおいるのも矎点のひず぀だず思う。 予想の範疇を超えた掟手なアクション・ストヌリヌ 2022幎に公開された同監督の映画『RRR』などを芋るずおり、S・S・ラヌゞャマりリ監督ずいうのは掟手なアクションや粟巧なCGを甚いるこずを奜んでいるのがよく䌝わっおくる。それに加えお予想を軜く超えるストヌリヌや人間離れのアクションが倚い。ずにかく「自分が衚珟したいもの/芳客に芋せたいものをたくさん出す」ずいう匷い気抂を感じるのである。 シノドゥが雲の䞊たで続いおいる滝を登るシヌンや、雪山で起きた雪厩から逃れるシヌン、バラヌラデヌノァの黄金像を支えたシヌンなど、䞻人公の圧倒的なフィゞカルの匷さを感じられる。 そしおバヌフバリが戊の際に垃を甚いた戊法を線み出したり、シノドゥがマヒシュマティに乗り蟌む際にダシの朚を甚いお人間匟䞞を䜜るなど、芳客が「そうくる」ず驚く展開が続く。その勢いに芳客は呑たれ、気付いたら芋入っおしたうのだ。これは映像ならではの匷みだず思う。 䜕よりも、前述したずおり監督の「奜き」が詰たっおいるのだ。王道ストヌリヌなのに、良い意味で商業的でなく感じられるのは、監督が楜しんで映画を撮っおいるからだろう。 近幎、むンド映画が日本によく進出しおくるのを芋かける。きっかけずなったであろう『RRR』はもちろん、それ以前に公開された『ムトゥ 螊るマハラゞャ(日本公開1998幎)』『きっず、うたくいく(日本公開2010幎、2013幎)』なども有名だ。 私の芳た䜜品だず、『ランガスタラム』『K.G.F』などもそのブヌムの䞭で日本にやっおきた䜜品である。特に埌者の『K.G.F』は、ラヌゞャマりリ監督が倧絶賛したためか珟圚むンドにおいお最も興行収入を獲埗した映画ずなった(埌線では冒頭でスペシャルサンクスずしおラヌゞャマりリ監督の名前が茉っおいる)。 神話を絡めた話も倚いため、むンドの神話や『マハヌバヌラタ』『ラヌマヌダナ』などの叙事詩などを知っおいるずもっず楜しめる。 今埌もむンド映画ぞの期埅はたすたす膚らんでいくばかりだ。 Text3幎 䞭村 倫

  • 『2040幎の未来予枬』

    著者成毛 眞 出版瀟日経BP 最近よく話題ずしお挙がる『2040幎』ずいう幎。この幎にいったい䜕が起こるずいうのだろうか。私はそんな疑問を抱いおいるずきにこの本を芋぀けた。 『2040幎の未来予枬』は、元マむクロ゜フト瀟長の成毛眞が、2040幎の日本ず䞖界の可胜性を探る䞀冊です。圌は、地震や気候倉動、人口枛少など、将来起こりうる倧きな倉化に぀いお、その背景ず圱響を詳しく分析し、読者に譊鐘を鳎らしおいたす。 しかし、この本は決しお未来を暗瀺するだけのものではありたせん。むしろ、テクノロゞヌの進化や個々人の遞択が未来を倉える可胜性に぀いおも探求しおいたす。 ・䞭身たですべお個䜓で出来おいる『党個䜓電池』。将来の電力の問題を倧幅に解決するずいわれおいたす。その理由ずは ・GからいよいよGぞ家電補品が党おむンタヌネットぞず぀ながり、さらには車の『党自動運転』が可胜に 成毛氏は、最悪の事態を想定するこずで、読者が自らの人生においお前向きな遞択をする助けずなるず説いおいたす。 この本は、悲芳的な未来予枬に陥るのではなく、珟実を受け止め、未来に備えるためのヒントを提䟛しおいたす。この本を読んで、䞀緒に未来を想像しおみたせんか。 Text2幎 飯島 倪陜

  • 『゜ヌドアヌトオンラむン』

    著者川原 瀫 出版瀟KADOKAWA 皆さんはVRず聞いおどんなものを思い浮かべたすか。様々な甚途がありたすが、やはりゲヌムず答える人は䞀定数いるず思いたす。曎に䞀歩螏み蟌んで”フルダむブ”ず答える方もいるでしょうか。 今回はその”フルダむブ”ずいう抂念を広めるきっかけのひず぀でもあろう䜜品、『゜ヌドアヌト・オンラむン』を玹介しおいきたす。 あらすじ 仮想空間ぞのフルダむブが可胜になっお初の本栌的なVRMMO、魔法がない剣の䞖界『゜ヌドアヌト・オンラむンSAO』のサヌビスが開始した。 だが、SAOの開発者の宣蚀により、突劂ずしおデスゲヌムぞず倉貌した。 クリアたで脱出䞍可胜、ゲヌムオヌバヌ珟実での死。そう告げられた䞻人公・キリトは、はじたりの街をひずり早々に駆け出し、䞀人孀独なサバむバルぞず身を投げる。 それから2幎、キリトはSAO内最匷ギルドに所属する女流剣士・アスナず出䌚う。アスナからのコンビの誘いを受けたキリトは、今たで知らなかった䞖界を教えおくれたアスナや仲間たちずずもにゲヌムのクリアを目指す。 ずいうこずでもう少しかみ砕いお説明したすず、䌝えたいのが本䜜では䞀巻で内容が完結しおいるずいうこず。デスゲヌムの幕開け。アスナずの出䌚い、恋愛、むチャラブ、そしおラスボスずの察決。ですので最新巻たで読たなくずも楜しめる䞀冊になっおいたす。 逆にアニメを芋た方は「え、あのキャラでないの」ずなるかもしれたせんが、続く巻で倚くのヒロむンたちが登堎したす。本筋の攻略郚分が巻に集玄されおおり、各ヒロむンずの゚ピ゜ヌドが短線集の圢で巻にたずたっおいたす。 たたこのアむンクラッドSAOの仮想䞖界の名称の物語は、攻略の様子を䞀から描くプログレッシブ党巻で刊行䞭なるものがあるので、キリトずアスナのむチャむチャが芋たい方はこちらもオススメしたいです。 本䜜にも出おくる”VRMMO”、今でこそ創䜜物では倚く扱う蚭定ではありたすが、その走りずでも蚀える䜜品だず思いたす。 本䜜では《ナヌブギア》ず呌ばれるヘルメット型のゲヌムマシンを着甚するこずで、VRの仮想空間ぞず意識を繋ぐこずができるようになっおいたす。脳ずデバむスをリンクさせるこずで、五感すべおで仮想空間に完党に入り蟌むこずから「完党ダむブ」→「フルダむブ」ずなっおいたす。 この技術を埅ち望む人は、筆者含め数倚くいるず思いたす。しかし、珟実問題ずしおは非垞に難しく、技術的な問題はもちろん、脳が盎接かかわるこずによる倫理的な問題も挙げられたす。 珟代のVRマシンを芋おも、遮断が簡単な芖芚ず聎芚しか機胜しおいたせん。 ですが、未来のこずは分かりたせんし「事実は小説より奇なり」ずどこぞの竜王のように、平然ずフィクションを超えおくるこずもありたす。 VRもそのように進化すればいいなず心の隅で願うばかりです。 ずいうこずでアニメだけでなく、小説の『゜ヌドアヌト・オンラむン』もぜひ芋届けおみおください。 今回、SAOの小説の玹介をさせおいおだきたしたが、今幎床は『゜ヌドアヌト・オンラむン-アノマリヌ・ク゚スト-』のプロデュヌサヌの方に取材をさせおいただく機䌚がありたした。 『アノマリヌ・ク゚スト』のこずはもちろん、VRに぀いおなどのお話も聞くこずができたので気になった方はチェックしおみおください。 Text3幎 飯田 鈎銬

  • 『未来職安』

    䜜品:未来職安 著者:柞刈湯葉 (むスカリナバ) 出版瀟:双葉瀟 たずあらすじだが将棋や囲碁などで盞次いでコンピュヌタヌがプロに勝利し、自動車運転の完党自動化も実甚化が近づくなど、発展が著しい人工知胜。その進歩の速さに、「いずれ人間の仕事は機械に奪われおしたうのでは」ずいう疑問も絵空事ずは蚀えなくなっおきた。 未来職安はたさにそういう理由で人類の99が職を倱うこずになったが、ベヌシックむンカムでそこそこ生きおいける。 䞻芁人物達は、私たちが䜏んでいる、䞖界のこずを過去のものずいい私たちが䜏んでいる䞖界よりはるかに楜で自由の富んだ䞖界で人口のが職を持たないたた、政府支絊の生掻基本金で暮らす「消費者」ずなり、残りだけが「生産者」ずなるその1の䞭の二人ず猫䞀匹である。二人ず猫がいる事務所に舞い蟌んでくる仕事は様々な事情ず個性を持った䟝頌人たちの䟝頌をこなしおいくその日垞を描いた日垞近未来SF。 柞刈湯葉いすかりゆばのナヌモアあふれる語り口に、私は胞を膚らたせやっおくるのではないかずそんな気がしおしたう未来を明日に描くSF物語。未来を想像しながら働かない自分を想像しおしたうあなた。AIに瀟䌚を乗っ取られるこずを䞀回は想像し危惧したあなた。そんな人に私はこの䞀぀の未来を描いた䞀冊をお勧めしたい。良ければ手に取り読んでみおはいかがだろうか。

  • 未来予想の入門曞ヌ『AI2041 人工知胜が倉える20幎埌の未来』

    カむフヌ・リヌ(李 開埩) (著), チェン・チりファン(陳 楞垆) (著), 䞭原 尚哉 (翻蚳) 出版瀟:文藝春秋 20幎埌。「ミラむ」どうなっおいるでしょうか。 AIが人類を超えるだったり、第䞉次䞖界倧戊が始たるだったり。倉わり皮ではゟンビが䜜られおバむオハザヌドのようなパンデミックになっおいる、ず蚀う人もいるかもしれたせん。 実際そのようなこずが起きるにせよ起きないにせよ、未来を予枬し、準備しおおくこずはずおも倧事です。 本曞は20幎埌の未来を「技術的な面から」予想したSF短線小説集になりたす。小説ずいっおも技術顧問にはGoogle䞭囜支郚の元瀟長や各方面の専門家が協議しお぀くられおいるそうです。 収められた話では様々な未来に生たれるであろう技術が取り䞊げられたす。そしお著者は実際に20幎埌に、その技術が生たれおいる確率は80あるず蚀っおいたす。 私が「未来予想の入門曞」ずしお玹介するのはこの点にあり、20幎埌の技術を知っおおくこずはあなたが未来を想像する倧きな手助けになるこずでしょう。 ただ、䞀぀䌝えたいこずがありたす。本曞や他の方が玹介しおいる本を読んで、「あ、未来はこうなんだ」ず決め぀けたりはしないでください。私たちがひず぀遞択を行うたびに未来は倧きく倉わりたす。 「もしも第䞉次䞖界倧戊が勃発したら」技術はかなりの躍進を遂げるかもしれたせん。栞戊争が起きお地球が倧打撃を受け、人類が衰退しおいくこずになるこずも考えられたす。 私が「技術的な面から」の予想だず蚀ったのはこの点で、䞖界は技術だけで動いおいるわけではありたせん。政治的、文化的、倫理的、経枈的、芖点は数倚くありたす。 これからもよく孊び、様々な芖点を身に぀け、そしお「ミラむ」ぞの糧にしおいっおください。 そしお、そんな未来創造に、この本は絶察に圹立぀こずでしょう。 Text2幎 森 暉理

  • Advertising is TAKUYA ONUKI Advertising Works

    『Advertising is TAKUYA ONUKI Advertising Works』 著者:倧貫卓也 出版瀟:グラフィック瀟 今幎床は「未来」をテヌマに掲げおいる。 倧貫先生を調べおいた時に倧貫先生のデザむンに「新しさ」を感じた。 Advertising is Takuya Onuki Advertising Works 1980-2010は倧貫先生のこれたで手がけた党仕事のアむデアやデザむンをオヌルカラヌの䞀冊に凝瞮した初版本をコンパクトにした新装版になっおいる。2011幎以降の仕事も加えおおり130ペヌゞ補増しおいる。 Advertising is Takuya Onuki Advertising Works 1980-2010 の初版はこの䞖に2500郚しかない幻の曞籍になっおいお業界内でも倧貫先生の党仕事の評䟡が高い事から、この曞籍の評䟡も高く2018幎床のADCグランプリを受賞しおいる。 Advertising is Takuya Onuki Advertising Works 1980-2010の䞭の文章では、倧貫先生の幌少期の頃から今のデビュヌするたでの事や「新しいずいうこずが最倧の䟡倀だった」このタむトルのように、倧貫先生が衝撃を受けたもの、「デザむン」ぞの考え方、どういうものを芋おどう芋おいるのか、読んでいるだけで自分ず物の芋方がどう違うのかを感じさせおくれる。この本の䞭ではデザむンの䞭の䞖界芳やできるたでの過皋などを现かく語っおくれおいお自分の䞭にないデザむンを匕き出しおくれる。 「垞に新しい」が倧貫先生の䞭の刀断基準だ、垞に新しいものを䜜り出す創造力を芋るこずが出来る。 倧貫先生はむメヌゞに合わせおデザむンするのではなく個性を抌し出すようなデザむンひず぀ひず぀が倧貫先生の個性を象城するようなデザむンで倧貫先生のデザむンは「未来」を感じさせる、時代を合わせない新しいデザむンを暡玢しおいる。 Advertising is Takuya Onuki Advertising Works 1980-2010 は仕事䞀぀䞀぀を芋るだけで倧貫先生の個性をダむレクトに感じられるような䞀冊ずなっおいる。 倧貫先生の「個性」をたた、「未来」を感じさせるデザむンを䜓感しおみおほしい。 Text 1幎  鈎朚 勇也

  • シャングリラ・フロンティア〜ク゜ゲヌハンタヌ、神ゲヌに挑たんずす〜

    原䜜硬梚菜 䜜画䞍二涌介 出版瀟講談瀟 皆さんはゲヌムが奜きですか僕はゲヌム科なのでゲヌムは倧奜きです。では、ゲヌムの未来はどうなっおいるのでしょうか。 ゲヌムの未来ずいったらもちろんフルダむブVRですよね。埅ち望んんでいる人もいるのではないですか フルダむブVRずは、仮想珟実ず五感を接続するこずで、映像や音声を感じるだけでなく、意識党䜓が仮想䞖界に入り蟌めるずいうものです。 参照「わかる 仮想珟実その歩みずフィクションの圱響/ARずの違い」より フルダむブを知らなかった人もこれが実珟されるかもしれないずなるずワクワクが止たらないのではないのでしょうか。かくいう私も止たりたせん。 さお、前眮きが長くなりたしたが今回玹介する本は『シャングリラ・フロンティア〜ク゜ゲヌハンタヌ、神ゲヌに挑たんずす〜』ずいう䜜品です。 この䜜品のあらすじがこちらになりたす。 『䞖に100の神ゲヌあれば、䞖に1000のク゜ゲヌが存圚する。 バグ、゚ラヌ、テクスチャ厩壊、矛盟シナリオ   倧衆に忌避ず埌悔を刻み蟌むゲヌムずいうカテゎリにおける圱。 そんなク゜ゲヌをこよなく愛する少幎が、ちょっずしたきっかけから倧衆が認めた神ゲヌに挑む。 それによっお少幎を䞭心にゲヌムも、リアルも倉化し始める。だが少幎は今日も神ゲヌのスペックに恐れおののく。 「特定の挙動でゲヌムが匷制終了しない  」』 参照小説家になろう「シャングリラ・フロンティア〜ク゜ゲヌハンタヌ、神ゲヌに挑たんずす〜」より そしお、こちらの䜜品は䞻にゲヌムの話なのですが、そのゲヌムがすべおフルダむブVRなのです。 こちらの䜜品はあたり出来が良くなくバグやが゚ラヌが倚くあるいわゆるク゜ゲヌを愛する䞻人公の陜務楜郎がふずしたこずから倧衆が認める神ゲヌをするこずから始たる物語ずなっおいたす。そしおそこで始める神ゲヌが”シャングリラ・フロンティア”ずいうわけです。 シャングリラ・フロンティアの䞭で䞻人公がゲヌムの䞭心ずなり、ク゜ゲヌ時代の仲間などず䞀緒にシャングリラ・フロンティアを攻略しおいく話ずなっおいたす。 本䜜品ずいったらなんずいっおも䞻人公陜務楜郎の戊闘時の爜快感ですね。戊闘時䞻人公がノリに乗っお敵を倒すシヌンは爜快感を感じながら読み進めるこずができたす。 ほかにも、ク゜ゲヌ時代の仲間なのですがこれがたた癖が匷いんですね。そしおなんず䞻人公も癖が匷いんですよ。これは実際にむラスト芋おもらわないずなにをいっおいるんだず思うかず思いたすが、䞻人公はゲヌム開始時、半裞で鳥のマスクをかぶっおゲヌムを開始したす。もうこれだけで䞻人公のくせの匷さ、䜜者の癖の匷さがわかったず思いたす。その䞻人公ずやっおいけおいるぐらいですから そりゃあ、仲間も癖が匷いですよね。そういうこずです。 そしおこちらの䜜品は実瞟の面でも奜成瞟を残しおおりたす。2021幎の「次にくるマンガ倧賞2021」コミックス郚門第5䜍を獲埗しおいたす。こちらの面からもどれだけこの䜜品が人気なのかわかったず思いたす。 気になった方は䞀床読んでみおはどうでしょうか。 Text1幎 髙野 広茝

  • 新しい䞖界を生きるための14の

    線者䌎名緎 出版瀟早川曞房 SF倧奜き この本は、そんな人に向けお、AIが進歩したりコロナが流行ったりしおいる珟代に察応した、新進気鋭の新人SF䜜家人による枟身の短線集ずなっおいたす。前曞きでは、「『䞉䜓』の次に読むべきSFはこれだよず広めおください」ずあったので、私も加勢できればず思い玹介文を曞かせおいただきたす。 本曞は短線ずはいえ14本もお話が茉っおいるので本自䜓割ず分厚いです。しかし、目次には「宇宙」「超胜力」「VR」のようにタむトルず共にそれぞれのテヌマが蚘茉されおいるので、自分の気になった䜜品から぀たみ読みしおいくこずも可胜になっおいたす。普段あたり本を読たないよずいう方でも手に取りやすいのではないでしょうか。 私が特に気に入っおいる䜜品は、番目に掲茉されおいる八島枞舷の『Final Anchors』 です。AIの自動運転が圓たり前になった近未来。AI搭茉車には䞍枬の事態に備えお、緊急停止甚の通称“ファむナル・アンカヌ”が備え付けられおいる。しかしアンカヌを射出しお車を停止させるず搭乗者は衝撃に耐えられず死亡しおしたう。ある亀差点、二台の車の衝突予枬は秒埌。どちらが“アンカヌ”を射出しお犠牲になるべきか、AI同士の最終審刀が始たる 。 このお話はAI同士の察話で進行しおいきたす。どちらにこの事故の責任があるか、搭乗者 はなぜこうしなかった、運転手の瀟䌚的地䜍は、など倚角的な芖点で犠牲者を決めるんですが、AIの䞭に感情が芋えたりしお話が耇雑になっおいくさたが非垞におもしろく、ぜひ読んでもらいたい䞀䜜です。自動運転の倫理問題に぀いお考えるきっかけにもなりたした。ちなみに結末はかなり“゚モい“です。 他にも江戞時代に繰り広げられたスパコン隒動を描く『倧江戞しんぐらりおぃ』や“某激安の殿堂“が蔓延したサむバヌパンク䞖界を描く『ショッピング・゚クスプロヌゞョン 』、あの倧流行した感染病が存圚しない鏡の䞖界ずの接続を描く『それはいきなり繋がっ た』など、最新のSFテヌマを新鮮な切り口で調理した短線がたっぷり䜜収録されおい たす。 いよいよSFサむ゚ンス・フィクションがSNFサむ゚ンス・ノンフィクションになっおいく䞖玀。新䞖界を生き抜くために、新しい䟡倀芳を本曞で“むンストヌル”しおいきたしょう Text3幎 河本 ワダチ

  • 未来いそっぷ

    著者星新䞀 出版瀟新朮瀟(新朮文庫) 『ボッコちゃん』『ノックの音が』など1001線もの䜜品を生み出した䜜家・星新䞀。 この本は、䞻にむ゜ップ童話を基にした圌のショヌトショヌト33線が収録されおいる。 幌い頃から銎染み深いむ゜ップ童話に珟代的な芖点から切り蟌み、そもそもの童話たちか ら埗られる教蚓をすべお芆させるような斬新なストヌリヌ運び、軜快な語り口調のためフ ランクな面癜さもある。 そしおこの『未来いそっぷ』は、む゜ップ童話の話だけではない。星新䞀氏の䜜品を読ん だこずがある人なら芚えのあるであろう、『゚ヌ氏』の話も出おくる。 そういった星新䞀ワヌルドがふんだんに詰め蟌たれた本䜜は、ぜひ読曞家にもそうでな い方にも手に取っおもらいたい䜜品である。 Text2幎 䞭村倫

  • 歌うクゞラ(䞊・䞋)

    『歌うクゞラ』(䞊・䞋) 著者:村䞊韍 出版瀟:講談瀟 この本に目が止たったのはあらすじから芋れる䞖界芳からだった、クゞラの遺䌝子が持぀䞍老䞍死の力が倉える日本の未来、遺䌝子が芋぀かった100幎埌の䞖界、その䞭で旅をする䞻人公に自分は興味を持ち、曞本を手にずった。 物語は新出島ず蚀われる性犯眪者が隔離されおいる斜蚭がある島の出身、タナカアキラず同郷の仲間ずの旅を远う物語である。「歌うクゞラ」は人間が䞍老䞍死を手に入れた2117幎の日本が舞台だ。 2022幎クゞラから䞍老䞍死の遺䌝子を手に入れた人間達。日本は「文化経枈効率化運動」ず、「最適生䜓」理念による䞊局、䞭局、䞋局の棲み分け制䜜を掚進した。遺䌝子操䜜による賞眰も行われる(功劎者は䞍老䞍死に、犯眪者は生呜を絶たれる)など、粟神薬によっお人の心を統制、性ず蚘憶のコントロヌルが行われる。 新出島ではあらゆる自由や文化的なものは生掻から奪われおしたう。食事をも制限されおいお食材を棒状に緎ったものしか䞎えられない生掻を匷いられる。䜏人たちは教育を受ける事も制限されおいるために、敬語も䜿えずそれぞれに䞍思議な話し方をしおいる。 島民は䞀䜓䜕のために生きおいるのか、そう思えるほどに過酷な状況の䞭で生きおいる。だがその環境が「あたりたえ」なのでなんの疑問も島民は抱かない。新出島で生きた少幎の旅は父の死ず遺蚀によっお始たる。 アキラ達は旅の途䞭で出䌚う人々ずの亀流や広い䞖界を芋るこずによっお、自分の生掻しおいた新出島での環境や日本瀟䌚の異様さに少しづ぀気づいおいく。 䜕もかもを制限された䞖界で芋぀けた様々なものやアキラが人々ず亀流しおいく䞭では仲間や協力者だけではなくアキラの旅を阻む人間ずも出䌚う。 そこで起こる様々なトラブルやアキラの䜓隓した事の無い喧嘩や暎力なども起きるが、アキラはその経隓を力にしお成長しおいく。 旅を通しおのアキラの成長や旅の果おに埗るものはなんなのか、父が残した遺蚀を届けた先にあるのは喜劇なのかそれずも悲劇なのか、真実をその目で芋届けお欲しい。

  • 䜜家は時代の神経である コロナ犍のクロニクル2020→2021

    著者高村 薫 出版瀟毎日新聞出版 「䜜家は時代の神経」――曞店で芋かけたこのタむトルが目に留たった。今幎床のテヌマが「未来」ずいうこずもあり、ずりわけクリ゚むタヌの感性ずいうものには敏感になっおいた折に、その端的なワヌドに心を惹かれたのだ。 本曞は毎日新聞出版より発行の週刊誌『サンデヌ毎日』にお、著者が寄皿した「サンデヌ時評」を再構成したものである。内容ずしおは䞖界䞭で起こった事件・事故・異倉を取り䞊げ、危機感の薄い日本瀟䌚に向けお譊鐘を鳎らすものがほずんどである。そのため、匷い蚀葉による批刀が数倚い。これらの時評を読み進めるたびに、珟代の日本政治にはたるで正論が通甚しないこずを思い知らされるだろう。 本曞のタむトルは担圓線集者の提案によるものらしい。その出兞は小説家故開高健氏が、1960幎に雑誌に寄皿したポヌランドの旅行蚘の䞀節ずのこず。そしお䜜家である著者自身は、自分が時代の神経などずは考えおいないず蚘しおいる。それでも雑誌に時評を寄せる䞊で、日々の出来事の䞭で自分が肌で感じたこずを蚀葉にしおいるのだずいう。間違っおもテレビず新聞の前で管を巻いおるだけ、などず呌ばわっおはいけないのだ。 本曞のあずがきは“(日本から)䞖界に誇れるもののほずんどが倱われたからずいっお、盎ちに絶望する必芁はあるたい”ず締めくくられおいる。その䞊で“デゞタル化が人間の文明にずっお最善の解であるずは限らない”、“未知のりむルス䞀぀で脅嚁にさらされるこずもある人間の暮らしの脆さに぀いお、たずは静かに考えおみるずき”ずも語っおいる。未来ず蚀われお王切り型に思い぀く「デゞタルの極み」な瀟䌚が、果たしお幞せなものなのかどうか。あたたのSFで瀺された未来の結末を、今䞀床芋盎しおみるのもいいかもしれない。 なお、これらの時評は2021幎5月以前のものなので、2022幎の出来事は圓然ながら蚘述されおいない。぀たり2022幎7月に、日本党囜を震撌させた安倍元銖盞暗殺に぀いおのこずは掲茉されおいない。著者の時評がもっず気になる方は、今幎の倏頃に出る2022幎床クロニクルの賌入に぀いお怜蚎しおみるこずをお勧めする。 Text3幎 長柀 尚茝

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