top of page

未来を担う10代、20代に伝えたいことはありますか?

技術革新が早くなる中で自分は置いて行かれるのではないかなど色々な不安があると思います。それは、予測がつかないから不安なのであり、予測がつけば対策も立てられ不安も薄れていくと思います。では、どう予測すればいいかといいますと、自分や身の回りの人の欲望を感じとることです。

 

なぜなら、技術が「種としての自由度を上げる」なら、人間が望むような世界になるからです。例えば、車ならより加速でき、排気ガスが出ないよう技術が革新するなどできるかもしれない。そうしたいと思う人がいるのであれば、技術は革新します。なので、欲望と向き合うことでその技術が拡張される未来が予測でき、そこに向かって勉強をしたり、未来設計もしやすいと思います。

クリエーターを目指す人に向けてのメッセージをお願いします。

クリエーターを仕事にする人は明確なゴールを設定することが重要になります。クリエーターは主に「自分のためにつくるクリエーター」と「誰かのためにつくるクリエーター」の二つに分けられると思いますが、クリエーターを仕事にするなら自分だけのためではなく誰かのためにつくらなければいけないと思います。

 

この二つはゴールが異なります。「自分のためにつくるクリエーター」は作品を作ること自体がゴールです。「誰かのためにつくるクリエーター」は作品が届いた人に満足してもらうのがゴールです。そのためには作品が届けられる人を知らないといけません。その人が、「どういう人で」、「何を求めていて」、「どんな体験を得たいのか」。これらが理解することができれば、質の高い作品をつくり上げることができると思います。

 

そして、往々にしてそのゴールが明確な時、自分がやりたくないことや面倒に感じることが出てきますが、それらを無視せず向き合えるかどうかも大事です。

リチャードさんにとって未来」は、どういったものですか?

今を頑張るための概念だと思っています。例えば、過去に戻れるなら全財産を払ってでも行きたいと思いますよね。

ということは、未来にとっての過去である今の世界に自分が影響力を持てることは、本当にプライスレスなことなのです。それを理解した上で、「未来の自分は何を求めているのだろう」と考えれば、そのために今の自分が頑張らなければいけないことが見えてくるかと思います。

 

 


 

●企画/本文構成:髙野 広輝​、中村 倫

●撮影者:森 暉理

●取材&データ作成:髙野 広輝、 森 暉理、 飯島 太陽

 

​取材メモ

richard2.jpg

今回、西谷 茂 リチャードさんを取材させていただきました。

場所は渋谷区にあるメディアジーン編集部社内でした。

幅広い分野のガジェット、技術に触れてきており、深いサイエンス知識を持っているリチャードさんだから見える、「未来の景色」を少しでも垣間見ることができました。

​未来についてより一層考え直すとても良い機会になりました。

お忙しいなか、とても有意義なお時間をいただき、ありがとうございました。

 

(髙野 広輝)

bottom of page