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『ホモ・デウス』

執筆者の写真: mojitamamojitama


著者:ユヴァル・ノア・ハラリ

出版社:河出書房新社


本作は、世界的ベストセラーを記録した『サピエンス全史』の著者である「ユヴァル・ノア・ハラリ」による人類の未来にスポットを当て、飢饉、疫病、戦争に対処可能となった人類は次は何を目指していくのかをひも解いていく本となっています。


本作のタイトル『ホモ・デウス』とはホモ属のデウス科ということで、ラテン語で「ホモ=ヒト デウス=神」という意味になっています。

つまり、冒頭で記述した人類が次に何を目指すかといいますと、それはずばり「神」です。


しかし、人類は神を目指すにあたって究極の悩みを持つようになってしまいます。

それは、我々人類は何をもって判断していいかわからなくなってしまったということです。

人を殺してはいけない、嘘をついてはいけない、結婚する相手は一人でなければならない、これらはすべて神の教えによるものです。

今までの人類は判断を神に委ねてきました。

ですが、今後もテクノロジー発展すれば、人はサイボーグのような体で不老不死も実現できるし、脳みそに直接幸福成分を打ち込んで人工的に幸せを作ることだってできる。人類は無敵に近づいていく。


さて、人類は誰に判断を委ねればいいのでしょうか。

本作ではそれを「データ」だと提言しており、人類は「人間至上主義」から「データ至上主義」へ移り変わるだろうと予言しています。

「データに命令されても実行するのは人間でしょ」と思うかと思いますが、すでに我々の生活でそのような予兆が見え始めています。

例えば、美味しいレストランを探す際食べログを見ていたり、GoogleMapで最短距離の道のりを進んだりと、すでに大量のデータが出す結論を信じて疑わないようになっているのです。


我々人類は、データをまるで神様のように扱うようになる。

ただ、これでは冒頭で記述した「人類が神を目指す」とは少し意味が違う気がします。

では、如何にして人類は神を目指し、神になるのでしょうか。

是非、お手に取って確かめてみてください。

 

Text:2年 髙野 広輝

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